【取材レポート】渋谷ワンダフル給食「東京野菜たっぷりカレー丼」

今年度ラストとなるワンダフル給食プロジェクトのメニューは、「東京野菜たっぷりカレー丼」です。
今回のカレー丼は、かつお節と昆布で取った出汁を使った「お蕎麦屋さんのカレー」を再現しています。カレーにたっぷり入っている野菜は江戸川区、葛飾区、清瀬市で収穫された東京産の野菜です。新鮮な東京野菜をたっぷり使ったカレー丼はどんな味わいでしょうか。
2月某日、給食提供風景を取材するため「渋谷区立幡代小学校」におじゃましました!
「カレー丼」ができるまで

かつお節と昆布で出汁を取ります。

ごぼうは水にさらしアクを抜いておきます。

別の鍋でカレー粉を炒めます。

カレー粉は色が濃くなるまで炒め続け、香ばしさとまろやかさを引き出します。

また別の鍋で、肉を炒めています。

肉に火が入ったら、大根、にんじん、しめじを加えて炒め続けます。

出汁を濾し、

肉と野菜を炒めた鍋に加えます。

調理台では、炒めておいたカレー粉を出汁と「かえし」でのばしています。
「かえし」とは、しょうゆ、本みりん、砂糖を合わせて作った調味料のことで、そばつゆの基本となる調味料です。

出汁と「かえし」でのばしたカレー粉を、肉と野菜と出汁が入った鍋に加え、じっくりと煮込みます。

丁寧にアクを取ったら、

ねぎを加えます。

水溶き片栗粉でとろみをつけ、

最後に小松菜を加えたら、

野菜たっぷりのカレー丼が出来上がりました!
「サラダ」ができるまで

茹でたブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、コーンを混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やしておきます。

細切りにしたハムに、スチームコンベクションオーブンで火を通します。

レンコンを油で揚げて、レンコンチップスを作ります。

冷やしておいた野菜にドレッシングをかけ、

野菜とドレッシングの上に、キッチンペーパーを軽くかぶせ、その上にレンコンチップスを乗せてふたをします。
このサラダは、教室に届いてから、野菜とドレッシングとレンコンチップスを混ぜて配膳します。
こうすることで、野菜がしなしなにならず、レンコンチップスのサクッとした食感を守ることができます。
栄養教諭の先生、調理師さんたちが考えてくださった工夫ですね!
渋谷ワンダフル給食のできあがり!

カレー丼にもサラダにも東京産の野菜がたっぷり!添えられたデザートは「せとか」と言う、みかんやオレンジに似た果物で、爽やかな甘みが味わえます。

これぞ、お蕎麦屋さんのカレー丼!ひと口食べると出汁のうま味が広がり、炒ったカレー粉のマイルドな刺激が追いかけてきます。
子どもたちが待つ、教室へ

今回のメニューを監修した平塚先生も見守る中、子どもたちの配膳が始まりました。

たっぷり盛り付けてくれています!
教室中に、カレーの香りと笑顔が溢れます。

先生もこの笑顔!
今日の給食の野菜が東京で採れたものであることに、驚いている子どもたちもいました。
だから新鮮で美味しいんだね!と、うれしいコメントも。
これからも給食を通じて、さまざまな食に関わる体験を重ねてくださいね。
今年度もワンダフル給食を楽しんでいただき、ありがとうございました!
平塚 未来 先生
(学校法人服部学園 服部栄養専門学校 日本料理教授)
今回のワンダフル給食は「東京野菜たっぷりカレー丼」です。
地元で生産されたものを地元で消費することを、「地産地消」と言います。
地元で生産されたものを食べることは、地元の農畜産業を支えることにも繋がります。
実は、皆さんの地元である東京でも、たくさんの新鮮な野菜が作られているんですよ。
まだまだ寒い日が続き、体調を崩しやすい季節が続きますよね。
野菜には、身体に良い効果がいっぱいあります!
大根…胃腸を整える効果
長ネギ…抗菌作用と抗酸化効果
小松菜…貧血予防と改善、カルシウム
牛蒡…腸内環境を整える、体内の酸化抑制
人参…抗酸化作用
占地…腸内環境を整える
豚肉…体の機能を整える、疲労回復
カレー粉…抗酸化作用、抗炎症作用、免疫力向上、消化促進
出汁…新陳代謝促進、脂肪燃焼作用、生活習慣病予防
東京産の野菜がたっぷり入ったカレー丼を食べて、地域の恵みを感じながら、元気な体づくりをしていきましょう!