【取材レポート】渋谷ワンダフル給食「バターチキンカレー」

ワンダフル給食プロジェクト第三弾は、スパイスの香り豊かな「バターチキンカレー」。
バターチキンカレーは、マイルドな味わいが子どもから大人まで幅広い年代に人気なメニューです。本格的なインド料理が、ワンダフル給食でどのように再現されるのでしょうか。
10月某日、給食提供風景を取材するため「渋谷区広尾小学校」におじゃましました。
「バターチキンカレー」ができるまで
まず初めに、鶏ガラと野菜を煮込んだスープを用意します。カレーに深みとコクを加えてくれるこのスープも全て手作りなんですね。

にんにくと生姜を炒め、玉ねぎを加え、きつね色になるまで炒めます。

あらかじめヨーグルトとスパイスを混ぜたマリネ液に漬け込んでおいた鶏肉を加え、さらに炒めます。

マリネ液の効果で、鶏肉はしっとり柔らかに。お肉のうま味を含んだこのマリネ液も、余さず全て加えていきます。

スープ、トマトピューレ、バター、生クリーム、スパイス類を、2回に分けて加えます。


じっくり煮込んだら、バターチキンカレーの完成です!

バターチキンカレーに合わせるお米は、ターメリックというスパイスと、細かく刻んだバターを加えて炊飯します。

鮮やかで艶やかな、黄金色のターメリックライスが炊き上がりました!

シェフと栄養士さんも味見をして、納得の仕上がりであることを確認します。

「サブジ」ができるまで
にんにく、生姜、玉ねぎを炒めたところに、ひき肉を入れます。

ひき肉を炒めたら、スパイス、塩を加え、

グリーンピースを加えます。

茹でたじゃがいもを崩さないよう手早く混ぜたら、

サブジの出来上がりです!

「コールスローサラダ」ができるまで
色とりどりの野菜に、

ドレッシングを加えて、

力強く混ぜます!全校生徒分のサラダは、かなりの量ですね!

渋谷ワンダフル給食のできあがり!

バターチキンカレーには、柔らかなチキンがたっぷり入ってボリューム満点!ターメリックライス、付け合わせのサブジとも相性バッチリです。
さっぱりとした味付けのコールスローサラダが、口の中を爽やかにしてくれます。
子どもたちは喜んでくれるでしょうか?
子どもたちが待つ、教室へ

シェフも見守る中、配膳が始まりました。

一皿一皿たっぷり盛ってくれています!

配膳の後、シェフが今回のメニューに込めた思いを書いたコメントを読み上げてくれました。

「いろいろな国のメニューを食べて、いろいろな文化や食に興味を持って欲しい」
「グリーンピースや野菜が苦手な子もいると思うけど、ぜひ挑戦してみて」
関口シェフのお話をみんな真剣に聞いてくれていました。

お待ちかねのいただきます!

口いっぱいにほおばって食べてくれています!

「おいしい!」「ぜんぶ食べるよ!」子どもたちの元気な反応がうれしいですね。
今回も、たくさん食べてくれてありがとう!
次回のワンダフル給食もどうぞお楽しみに!
関口 智幸 先生
(学校法人服部学園 服部栄養専門学校 西洋料理主席教授)
10月のワンダフル給食は、子どもから大人まで大人気のバターチキンカレー!
日本国内だけに留まらず、海外からも美味しいと評価される日本のカレーですが、実は、日本の家庭料理のカレーは、本場インドのカレーとは異なるところがたくさんあります。
まず、日本のカレーは、小麦粉や肉を使って煮込んだイギリス風のカレーが広まったものと言われています。
そして、日本ではカレーと言えばじっくり煮込んで作るイメージですが、インドでは短時間でさっと作り、沢山のスパイスで仕上げます。
バターチキンカレーとは、北インドで食べられる「ムルグマカニ」と言われる料理のことで、ムルグは鶏、マカニはバターを意味しています。
鶏肉をヨーグルトとスパイスで漬け込んで下味し、バターの風味が感じられるマイルドなカレーになっています。
このバターチキンカレーを、ターメリックライスとジャガイモのサブジと一緒にいただきます。
サブジは、北インドでよく食べられている野菜のお惣菜で、スパイスの効いたジャガイモが食欲をそそります。
ターメリックライスは、スパイスの黄色が鮮やかで、バターを加えた豊かな風味と香りを感じられます。
どちらもバターチキンカレーと相性抜群なので、ぜひ混ぜながら食べてみてくださいね。